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虹の橋を戻って。


by gab_golden
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Over the rainbow

Over the rainbow_b0084506_18413479.jpg

主人・ザ・ファンタジーが朝からもじもじしているので、わたしはウニせんべえをぱくつきながら聞いてみました。
「あーたなにか言いたいの言いたくないの?」
主人は素早く首を縦に振ったあと横に振り、
「あーーーあのね、今日はゴミの日だからねーーーーー。。。」
「それでなんなのあーた?」
「あのねーーーーー、がぶこもねーーーーーーーー。」
「     ?     」
「あのねーーー、ゴミ袋にゴミを集めてねー、8時までに外に出してねーーーーーー、、、」
「あっ! このウニせん、ちょっとしめってないあーた?」
「。。。。。。。。。。」
「いやだあーた、それ、わたしにゴミを出せって言ってるの?」
「いやねーーーーー、ぼくがゆっているんじゃなくてねーーーーーーー、」
「いやだそれじゃあいったい誰が。。。ハッ!」
そのときわたしは見たのでした。
ドアの影から覗いていたぴかスの影が、サっと向こうに消えて、パタパタパタっとスリッパの音が聞こえたのです。

「いやだあーた、ピカすにゴミ捨てをするようにわたしに言えって言われたの言われないの?」
主人・ザ・ファンタジーはすかさず首を縦に振ったあと横に振り、うつむいてニヤニヤしながら書斎に行って机に向かいました。

わたしは
「わっ!(大泣)」
と泣いて、ゴミ袋を取り出して大きく広げ、つっかけサンダルをはいて泣きながら外に飛び出し、20メートルほど離れた実家に駆け足で飛び込みました。
実家のおかーさんに、
「わたしみたいなおヨメさんって、ゴミ捨てとか汚れ仕事ばっかりやらされるのよねっ! わっ(号泣)!」
と、言いつけて、ベランダからゴミ袋を放り投げ、おかあさんの口紅をつけ、ハイヒールを履いて何事もなかったように駅前のディーンアンドデルーカにお茶を飲みに行きました。
わたしの実家のベランダから風に乗って真っ白な単カルゴミ袋はふわふわと大空を舞い、虹の彼方に消えていきました。
Over the rainbow_b0084506_18531023.jpg

by gab_golden | 2014-01-29 18:53 | ガブ子