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虹の橋を戻って。


by gab_golden
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駐中旅客鉄道株式会社

あーぼくだよ、あやくんだよ。
きょうもおたっしゃだよ。
あーぼくが戦後間もなく興した会社のことをまだ話していなかったかなー。
それはねー、あー、駐中旅客鉄道株式会社という会社だよー。
鉄道の会社かな? と思ったヒトは勘がいいねー。その通りだよー。
通称『チューチュートレイン』といってねー、ゴールデンの赤ちゃんたちが粉ミルクをチューチュー吸いながら乗る電車だよー。
ぼくはオーナーだけど趣味が高じて車掌もやっていてねー、ゴールデンの女の子たちが乗って来てチューチューとお湯でといた粉ミルクの哺乳瓶を吸い始めるとうれしくてドキドキするぞー。
成城駅から出発してねー、景色のいい崖の上を田園調布までゆったりと走るよー。
とちゅう、駅弁を売ってる駅が点在するからねー、腹が減ったら駅弁を買うといいよー。
駅ごとに特色を出しているからねー、シヨミの近くで駅弁を買うとおまーちゃまのローストビーフサンドイッチや、クラムチャウダー弁当、キャセロールやボルシチなんかを手に入れられるけどねー、ちょっと手前のちっぷ駅で買うと、ピーマンの肉詰め弁当かタマゴサラダしか買えないよー。
タマゴサラダといってもねー、本来はフィッシュフライにつけるタルタルソースを作る目的で間違えてできてしまったシロモノだからねー、ちょっと想像とちがうんだねー。
フィッシュフライは売ってないからねー、タマゴサラダだけで食べなくちゃならないよー。
もうちょっと何駅か行くと2丁目にさしかかってねー、ゴールデン街に行く人はここで降りるよー。
ばびんかもバイトにいくときにはここで降りるよー。
ラヴィーとジェシ子はここで弁当を売ってるけどねー、落ちた柿をつかまされないように気をつけろよー。
夕べはばびんかがバイトを終えて帰ってこようと思ったら終電を逃してねー、翌朝の始発で帰ってきたぞー。
チューチューとミルクを飲みながらお腹いっぱいにして帰ってきたぞー。
かわいいなー。
あーぼくの会社だよー。
駐中旅客鉄道株式会社だよー。
最後の車輛にはねー、ミルクが足りなくなったときのためにララミー牧場のモーミーが一頭のっているよー。
# by gab_golden | 2009-10-13 22:22 | あやくん

台風の目

「あーたっ!大急ぎでヘッポコを出してちょうだいっ! わたし、台風の目をみたいの。」

あーーーーーーぼくだよ、あやくんだよ。
夕べ、ふとんに横になったと思ったら間もなくガブ子がナイトキャップを脱ぎ捨てて言った言葉がこれだよー。
ぼくのナイトキャップはガブ子のとつながっているからねー、どちらかが脱いだらすぐにすきま風が入って来て頭が涼しくなるからわかるんだよー。
しかも、台風が直撃している知多半島に真夜中にヘッポコを飛ばすなんてそんな危険を冒すのは若いとき以来でねー(公安関係の仕事をしていた頃には危険ととなりあわせの毎日だったんだけどねーーー)、ぼくはちょっとドキドキしたよー。
それでもガブ子が台風の目を見たいと言ったら、見せないでのうのうと寝ているわけにはいかないからねー、仕方がないから格納庫に行って燃料を満タンにしたんだよー。
レインコートにイヤーマフ、長靴をはいたガブ子が格納庫にやってきたときにはもうローターが調子良くまわり始めていたねー。
いったいヘッポコの中から見るだけなのに、どうしてレインコートや長靴なんだろう? と思ったけどねー、もちろん口には出さなかったぞー。

「あーた、燃料には何をいれたの?」
「あーーガブ子が乗るんだからもちろんイチゴミルクシェイクだよー」
「あーたマジで言ってるの? 台風の目を見に行くのにイチゴミルクシェイク? いますぐカンパリオレンジに入れ変えてちょうだいね? お酒でも入れとかないと、怖くてうまく飛ばないに決まってるね!」
「…(しゅん。。。)」

しっぱいしちゃったねー。ごめんねー。
ぼくは急いで燃料を入れ替えてねー、ガブ子を乗っけて知多半島にヘッポコを飛ばしたよー。
ものすごく揺れてねー、上下左右にあおられたからずいぶんと時間がかかったけどねー、無事に台風の目に突入すると、そこは真空のように静寂が漂っていてねー、まるでこの世にガブ子とぼくだけしかいないみたいな不思議な気持ちになったぞー。
ガブ子とぼくだけの世界はねー、孤独といえば孤独だけどねー、でもガブ子さえいてくれたらぼくはねー、シアワセだからねー。うんそうだよ。
「あーた、静かねー。世界中にあーたとわたしだけみたいねー。。。」
あーーーーぼくは思わずガブ子の手を握ったよー。
あったかくてねー。ふわふわでねー。ぽちゃぽちゃでねー。
「あーた? かえろ?」
ガブ子が言うから急いで帰ってきたんだねー。
ヘッポコが駐機場に無事到着してねー、エンジンを切ったらねー、ガブ子の寝息がスースーと聴こえたよー。
かわいくてねー。
ぼくはガブ子を揺り起こして、家に連れて帰ったけどねー、帰ってからお座敷で熱いお茶をいれてやったらねー、ガブ子はほっとした様子でこう言ったんだよー。
「ふぅーーーー。。。いい目だった。
 あーた、すごくいい目だったわねー」
# by gab_golden | 2009-10-08 21:45 | あやくん

二丁目ゴールデン街

近所のおくさん仲間「おタクのご主人、最近毎晩のように二丁目のゴールデン街でお金を落としていってるわよー」
わたし「えっ! ほんとう? いやだもーう!」
近所のおくさん仲間「17歳半でしょー? おさかんよねー?! うらやましいわー」
わたし「ハッ!」
という何気ない近所のおくさん仲間とのおしゃべりで、主人・ザ・ファンタジーが最近夜な夜な二丁目のゴールデン街にお金を落としに行っていることが判明しました。
悔しくていらいらしているわたしは妻のガブ子です。
二丁目ゴールデン街といえば、細い横丁の両サイドのどの家にもまんべんなくゴールデンRの女の子が暮らしているあたしらの町の歓楽街です。
ゴールデン好きの主人が、毎晩そこへおしゃれをして出かけているという情報をキャッチしたわたしは、ある夜ミカミくんをボルシチで買収して主人の後をつけさせました。
髪を唾で撫で付けて、上等の半ズボンをはいて、お財布を持ったかと思うと、主人は
「あーちょっと散歩をしてくるからねー、ガブ子は待ってろよー。晩ご飯でもこさえていてねー、ありがとうねー」
とかなんとか言いながらそそくさと出て行きました。
お向かいの家の角に隠れていたミカミくんは、その長身の身体を踊らせて、ひょろ長い手足をぶんぶん振りながらついていきました。
10分後、ミカミくんから携帯メールが。
「あーにいちゃんはよぅ、二丁目のゴールデン街にさしかかるとよぅ、もういちど両手に唾をプッとかけて髪の毛を撫で付けてよぅ、やけにニヤニヤしながら右、左、右って愛想を振りまいて歩いてるぞー! あっ! ポッケからお金を落としたよっ! あっ、まただ! あっ、また! 両側に住んでるゴールデンの女の子たちがよー、アーさん、アーさん、寄ってってぇー!とか黄色い声で誘ってるぞー。オレんた、あーにいちゃんが落としたお金を拾ってもいいの? オレんた、金がないんだよ。」
ぶーーーーー。
主人たらサイテー。
ミカミくんもミカミくんだよねー。
それで、なんだか最近二丁目の景気がいい理由がわかりました。
主人がお金を落としてくるので、二丁目は潤っていたのです。
今夜はまた『誰も寝てはならない』ごっこになりそうです。
# by gab_golden | 2009-10-06 08:18 | ガブ子

魔裟斗インタビゥ-2

いよいよインタビゥが始まりました。
ぴかスは、カメラマンのクリガミさんとふたりでまんじゅうをパクついています。
クリガミさんはまんじゅうに集中していますが、ぴかスは耳をダンボにしてわたしのインタビゥに聞き耳をたてています。
わたし「やっぱりあれでしょ? マサトさんは殴られるとイタッとか思うんでしょ?」
マサトさん「そりゃあ痛いっすよ。」
わたし「いやだーかわいそーう! で、やっぱりあれでしょ? なんか順位づけがうまいんでしょ? オクサマなんかとデートしたての頃、車から降りろって言ったりしてアルファの座をかちとったんでしょ?」
マサトさん「まあ、二人の関係の上下を早めに決めておくのは基本ですから。」
わたし「いやだー、わたしにも順番つけてー!」
マサトさん「は?」
わたし「あ、なんでもありませんっ」

ぴかス「ちょっと! ガブちゃん! そんなつまんない質問ばっかりいい加減にやめなさいよっ! マサトさんは引退試合の直前なんだからもっと聞くことがあるでしょう!」

わたし「しっ! ぴかちゃん、うるさくしないで! でね? マサトさんたら今日はなんか目が吊り上がってなぁい?」
マサトさん「あーさっきまでスパーリングやってましたから」
わたし「やだー! スパーリングって飲めないんでしょ? わたしスパークリングワインなら飲んだことあるー」
マサトさん「………」

ぴかス「ちょっと! ガブちゃん! いい加減にしてよっ」

わたし「しっ! うるさいぴかス! だまってきいて。。。。。あれ?」
スタジオの端っこのテーブルにいるぴかスを振り返ると、うれしすぎてボーボーに涙を流しながら鼻血もたらしているぴかちゃんが見えました。
いやだもう! 
わたしはインタビゥを切り上げて、ぴかスの両方の鼻の穴にティッシュを丸めて詰めてやり、ハンカチで涙を拭いてやりました。
「もう帰ろ?」
わたしはカメラマンのクリガミさんにあとは魔裟斗さんの足の裏の写真をカッコよく撮っておいてね?とお願いし、
「魔裟斗さんステキすぎるぅーーーーおぃおぃおぃ。。。」
と泣き続けるぴかスの手を引いて、車に乗り込みました。
帰りの車の中で、わたしはハンドルを握りながらウルウル泣き続けるぴかスに聞きました。
「どうだった? やっぱりホンモノはステキだった?」
「うんうんうん、ステキだったステキだった、この想い出だけでシャンパン2本とお茶漬け1杯はいけるね」
「鼻血入りでシャンパンはロゼに、お茶漬けは鼻血ぶっかけ茶漬けに」
「ブーブーにぶっかけるよ!」
「じゃあ帰りに吉野家で鼻血ぶっかけ牛丼でも食べていかなーい?」
「行かないっ!」
「なによっ!」
「行かないのっ!」
てな感じで、あたしらはへとへとになって帰宅しました。
鼻血入りシャンパン・ロゼで乾杯をしました。
年末はPRIDEとK-1でキマリです。
みなさん応援お願いします。
# by gab_golden | 2009-10-02 21:56 | ガブ子

魔裟斗インタビゥ-1

大人の雌犬のためのファッションビジュアル誌、イヌメロ編集部のガブ子です。
今回の有名人インタビゥは、あの魔裟斗さん!
今年の年末に、現役最後の試合を控えて脂が乗り切ったプロフェッショナル格闘家の足の裏を、取材することになりました。
さすが格闘家だけあって、スゴイ大きな分厚い足をしているにちがいないとふんだのです。
取材当日になって、ぴかスが噂を聞きつけて、取材準備(つまりメイク)に余念がないわたしのところに飛んで来ました。
「ガブちゃんっ! 魔裟斗さんに会うんだって?! いやいやいや! わたしも連れてってー! おねがーい!」
「いやだもう、ぴかちゃんたら! 仕事なんだからね? 遊びじゃないんだからね? 余計なことしないでよ? ついてきてもいいけど、黙ってじっとしていてよ? 泣かないでよ?」
「うんうんうん、黙ってる黙ってる、泣かない泣かない。。。オーーーイオイオイ。。。」
すでにこの時点で、ぴかスはおいおい泣いていました。
魔裟斗さんの大大大大大ファンなのです。
好きすぎて泣いています。
連れてってやろうかどうしようかかなり迷いましたが、現役の魔裟斗さんに会える最後のチャンスかもしれないので、連れてってやることにしました。
連れてってやってもいいよと言った次の瞬間に、ぴかスは洗面所で鏡に向かって髪をカーラーでぐるぐる巻き始め、まつげにマスカラをブリブリ塗り始めました。
そんなに好きなら仕方ないわね。
わたしは仕事だから仕方なく行くわけなんだけど。
しぶしぶ、ぴかスをスタジオに連れて行きました。
「お土産ぐらい、ぴかちゃんが買いなさいよっ!」
と言ったら、
「買う買う、なんでも買う買う、オッケーオッケー!」
と言いながらまんじゅうをたくさん買い求めたのでした。
このつづきはまた明日。(主人のごはんをこさえるために中断する可愛い主婦は、ガブ子です)
# by gab_golden | 2009-10-01 23:09 | ガブ子